懲戒解雇なので退職金は出さないと言われたら

非違行為があったとされて懲戒解雇を言い渡されて退職金も支払わないと言われたらどうしたらよいでしょうか。ここでは、懲戒解雇を言い渡された労働者側の視点で考えてみます。

1, 懲戒解雇を承服しがたい場合

  • 懲戒解雇の理由とされている事実自体が存在しなかったり実際と異なる場合(事実関係に争いがある場合)
  • 解雇事由とされている事実は就業規則の懲戒解雇の規定に当てはまらない場合(手続き的に問題がある場合)
  • 事実はあったけれども懲戒解雇は重すぎると考える場合(事実の評価の問題がある場合)
  • 聴聞がされていないなど解雇の手続きに問題がある場合

等には解雇無効を主張することが考えられます。解雇無効を主張して訴訟を行う場合は、従業員である地位の確認を求める、という形になります。労働審判でも同様です。
また、解雇無効であれば、原則としてその後も給料も支払われるべきなので、給与の支払いも求めることができます。ただし、その間に他で働いた給与分は基本的に差し引いて請求することになります(ただ、その場合でも基本的に60%未満に減額する必要はありません)。*60%というのはあくまで概要です。具体的な計算は、賞与等の取り扱い等、複雑なので、弁護士にご相談ください。
このように、従業員としての地位の確認と未払い給与の支払いを求めることができるのが解雇不当の場合の基本的な考え方となります。

2, 懲戒解雇は受け入れるが退職金未払に納得がいかない場合

事実に鑑み懲戒解雇はやむを得ないが、退職金未払は今後の生活を考えると困るという場合もあると思います。また、解雇無効で争ってみたけれども残念ながら裁判所の判断で解雇自体は有効になってしまう場合もあります。そのような場合、退職金はあきらめないといけないのでしょうか?
懲戒解雇だと退職金不支給はやむを得ないと思うかもしれませんが、実は、ここを争える場合は多いです。すなわち、懲戒解雇だからと言って自動的に退職金不支給が許されるというわけではないです。まず、懲戒解雇の場合には退職金を未払いにすると言う定めが就業規則等にないと、不支給の根拠がないということになり、不支給は許されません。また、規定があったとしても、必ずしも不支給が許されるわけではありません。特に、全額不支給とする処分については、退職金には賃金の後払いという性質と功労褒賞という性質があるところ、賃金の後払いという意味を考えてもなお不支給は正当化されるほどの非違行為があったのかということが問題とされます。そうすると、懲戒解雇は有効でも退職金の全額不支給は認められない、という場合もあります。
実際、懲戒解雇は有効だが退職金全額を不支給にしたのは無効、とされた裁判例は多くあります。

3, 懲戒解雇による退職金不払いのことで困ったら

懲戒解雇の有効性、退職金不支給の妥当性、は事実認定やその法的評価を含む複雑な問題です。解決のためには、交渉や労働審判、訴訟、などの手段がありますが、いずれの場合も専門的な知識が必要になってきます。懲戒解雇、退職金不支給は複雑な問題である上に、通常、会社側は組織力があり専門家にも相談して動いてきますので、一般の方がご自身で的確な判断をして対処、行動することは難しいと思います。そこで、懲戒解雇や退職金不支給で悩んだら、まずは弁護士にご相談ください。
当事務所でも懲戒解雇とその場合の退職金不支給が問題となった案件を労働側で扱ったケースがあります。その他、残業代請求や退職代行など、労働側で何件もの案件を扱ってきました。
ご相談ご希望の方は、まずはお電話か電子メールでご予約の上、立川、または、所沢の当事務所までご来訪ください。解雇に関する労働側からの相談は初回1時間無料です。

 

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